セキュアな分散機械学習アーキテクチャ

Secure Distributed Machine Learning Architecture

匿名化技術と高度信頼実行環境(Trusted Execution Environment:TEE)を活用して、プライバシー保護可能でセキュアな分散学習アーキテクチャを開発します。 第一に、プライバシー保護に対しては、教師データならびにテストデータからのプライバシー漏洩を防ぐため、匿名化技術ならびにモデル分割技術を開発する。第二に、スケーラブルな分散学習を実現するために、モデルの転送量削減技術と不正モデルの検知技術を開発します。最終的に、10,000台のクライアントで分散学習を実行可能なアーキテクチャを開発します。

情報指向ネットワーキング

Information Centric Networking

ビデオ配信や膨大な数のセンサ等のIoT (Internet of Things) デバイスによるデータ収集など、設計時に想定していなかった応用にインターネットが十分に対応できないことが課題となっています。これに対して,センサ、ビデオ、機械学習から生成される膨大なビッグデータの流通を可能とする情報指向ネットワーキング (Information Centric Networking: ICN) は次世代インターネットアーキテクチャです。従来のインタネットがホスト指向であったのに対して、ICNはファイル名のような名前を指定して通信することで、従来は実現できなかった様々なアプリケーションを提供することが可能になります。
ICNの特徴である、名前通信、キャッシュ、セキュリティ・プライバシーの機能を活用して、新しいネットワーク制御技術を開発しています。具体的には、以下の技術を開発しています。

  • 膨大な数のIoTデバイスを対象とした、名前通信を活用した5Gネットワークの移動管理機能の拡張
  • 4K、8Kビデオ時代のキャッシュ制御技術
  • 名前通信とコンテンツ単位のセキュリティを活用した災害時通信技術

クラウドコンピューティングや深層学習を活用したインターネットサービスでは、利便性と事業者に漏洩するプライバシーの保護の両立が必要となっています。一方、エッジコンピューティングがプライバシー保護に有効ですが、ユーザが要求したサービスを改ざんすることなく実行させるセキュリティ技術も必要となります。これに対して、プライバシーを漏洩することなく、安全にサービスを提供するプライバシー・セキュリティ技術を開発しています。具体的には、次世代インターネットを対象として、以下の技術を開発しています。

  • 位置ベースサービスにおいて、ユーザが指定した位置情報を保護するプライバシー保護ルーティング技術
  • コンテンツを公開するユーザのプライバシーを保護する秘匿サービス技術
  • 深層学習に基づく分類器の分散実行による教師データのプライバシー保護技術
  • エッジコンピューティングにおけるセキュアな遠隔プログラム実行技術

5G、エッジコンピューティングを提供する次世代インターネットを実現するには、高速性と省電力性を両立する超高速ルータの実現が必須です。専用ハードウェアをプラットフォームとして用いるハードウェアルータは省電力性を犠牲にするため、消費電力の少ない汎用PCをベースにしたソフトウェアルータを開発しています。軽量で高速なパケット転送(フォワーディング)に加えて、膨大な数のIoTデバイス宛を収容可能なルーティングの実現を目指しています。具体的には、世界最高速なルータの実現を目指して、以下の技術を開発しています。

  • マルチコアCPUを活用したICN用高速フォワーディングエンジン
  • P4プログラマブルスイッチを活用した高速フォワーディングエンジン
  • 学習インデクスを活用したコンパクトな経路表とフォワーディングエンジン

研究プロジェクト

Research Project

現在の研究プロジェクト

  • インタネットにおける名前プライバシー保護技術のモデル化
  • 高性能と低消費電力を両立する情報指向ネットワーキング用ルータアーキテクチャ
  • 未来を創る新たなネットワーク基盤技術に関する研究開発
    IoTインタネットを支えるプライバシー保護ルーティング・輻輳制御技術
    大阪大学, パナソニック
  • スマートコミュニティを支える高信頼ネットワーク構成技術
    ソーシャルメディア時代の高信頼災害時通信の研究開発
    USパートナー: University of California, Riverside
    JPパートナー: 大阪大学, 静岡大学, 愛知工業大学
  • 次世代IoT環境のための超分散エッジコンピューティング技術の開発
  • 学習型インデックスによるプログラマブルスイッチ上の超高速ICNパケット転送

過去の研究プロジェクト

  • 欧州との連携による情報指向ネットワーキングに関する実証的研究開発
    ICN2020: 革新的なアプリケーションとグローバルな実証によるICNの深化
    EUパートナー: Georg-August-Universität Göttingen, Università degli Studi di Roma “Tor Vergata”, Cisco Systems France Sarl, University College London, Ericsson, Institut de Recherche Technologique SystemX
    JPパートナー: KDDI総合研究所, 構造計画研究所, 大阪大学, 大阪市立大学
  • 第5世代移動通信システム実現に向けた研究開発
    ~複数移動通信網の最適利用を実現する制御基盤技術に関する研究開発~
  • 情報指向ネットワーキング用軽量キャッシュアルゴリズム
  • 新世代ネットワークの実現に向けた欧州との連携による共同研究開発
    コンテンツ指向ネットワーキングによる省エネルギーコンテンツ配信の研究開発
    グリーンコンテンツ指向ネットワーキング(GreenICN)と応用